家のどの部分を改装するか、または部屋のどの部分をアップデートするかを決めるとき、通常、天井は最も忘れられるスペースです。
私たちは、当たり障りのない白い天井は当たり前のように受け入れる傾向があり、その代わり、部屋の改修は他の場所でしようと一生懸命になります。
しかし、「5 番目の壁」は、どの部屋であっても、魅力や空間、そして定義を作り出すことのできる不可欠なデザイン要素となることが見落とされています。
ですからこのスペースを無駄にしないためにも、天井というスペースを単調でつまらないものから素晴らしいものにすることができる、いくつかのアイデアをご紹介したいと思います。
ホームデザインの世界では、トレンドと流行が行き交います。それはもちろん天井も例外ではありません。
たとえば、20世紀に建てられた家屋には、ポップコーンの天井 (「ポップコーン」またはカッテージチーズのように見える安価なスプレー塗装で作られた天井) があることが非常に一般的です。 しかし今日、でこぼこした質感の外観は時代遅れであり、多くの住宅所有者の目にも時代遅れに映ります。
もし部屋の全体的な雰囲気と外観を向上させたいと思うのであれば、ポップコーンの天井を取り除くことを検討してください。
凹凸のあるポップコーンの天井から平らな天井に変えるだけで
①天井の外観が視覚的に良くなる
②天井と壁が統一された外観になる
③新しく塗装された塗料から自然光がより反射されるようになる
など、さまざまな機能的で美しくなるメリットが生まれてきます。
限られた予算で天井をイメチェンしたい方にとって、塗装という選択は最適なものになると思います。
明るく大胆な色を使い、天井を部屋の“アクセントの壁”として考えてみるのはどうでしょう。
特にキッチンやバスルームなどは、カウンタートップ、キャビネット、その他のものが白やニュートラルな単色で構成されていることが最も一般的ですから面白いのではないでしょうか。
それから、天井はキッチンの改装にかかる平均予算の約5% しかかからないと言われています。
伝統的な白という色合いから少し離れて天井をポップな色で塗装する、というのは、予算的にも安価でありながらパワフルでインパクトのある変化を生み出すいいアイデアになると言えるのではないかと思います。
ここでもうひとつ、さらにベストな結果を出すために重要なポイントとして、部屋や天井面のタイプに基づいた適切なフィニッシュペイント (塗装仕上げの光沢) を慎重に選択するようにしてください。
たとえば、バスルームやキッチンなど、湿度が高い、または換気が悪い部屋では、サテンのような中程度の光沢仕上げの天井塗料が必要になります。
それは、サテン仕上げは「耐湿性に優れ、お手入れも簡単」だからです。
一方、フラットでつや消しの塗装仕上げは「欠陥を隠す」のに適しているため、凹凸のあるポップコーンの天井のような目立つ質感のある天井に最適な選択であることが分かっています。
天井に照明を設置することは、部屋の天井に陰影のコントラストやスタイル性を追加すると同時に、部屋の機能やインテリアの特徴を変えるといった複数の目的をもった方法になります。
オーバーヘッド照明は、従来のシンプルな天井に設置すると人目を引くディテールとなり、精巧に作られた天井の場合は建築的な特徴を強調したりすることができる優れものです。
またライト付きのシーリングファンライトやシーリングライトといった適切なオーバーヘッド照明器具は、部屋の快適さ、明るさ、スタイルなどをよりグレードアップするのに役立ちます。
そして天井の明り取りは、部屋の雰囲気をより良いものにしながら、貴重なスペースを奪うことなく天井に視覚的関心を引くことのできるもうひとつの方法で、広さや高さの錯覚を生み出せる自然照明の方法にもなります。
さらに「天窓」は、天井の角度を強調し、部屋の中心に視線を向けることができます。
ですからこういった天窓があることで部屋の外観の価値が上がり、さらにあなたが何を選択するかによって、光熱費の節約にもつながることになると言えるでしょう。
いずれにせよ、天井をどのように装飾するかという選択を通じて、部屋のクオリティや個性、そしてセンスを高めたい人に向けて、選択できるデザインオプションがたくさんあることは明らかです。
ですからどのデザインアプローチを選択しても、天井の外観を改善することにより、どの部屋もユニークですがすがしい空間に確実に変わると言えるでしょう。